皮膚は動物の体が外界の環境に接する部位に位置し、様々な外部環境・刺激(物理的、化学的・微生物学的な因子)から体を保護し、また、寒冷や痛みなどを感知する役割を担っています。
乾燥で悪化!犬の皮膚を知ろう!
皮膚の構造は、外界に接する側から、表皮、真皮並びに皮下組織の3層から構成されており、表皮の最外層は落屑として剥がれ落ちます。
落屑(らくせつと読みます)とは皮膚代謝の中の経過の一つで、乾燥した皮膚の表層が角質化し、フケのような薄片やクズとなってポロポロと剥がれ落ちることを言い、アトピーに限らず、ちょっと肌が乾燥しただけでも「粉をふく」と表現されるような、細かい皮膚が落屑する状態になる事があります。
アトピー性皮膚炎の症状が激しい時は大きな落屑が落ちることがありますが、炎症の勢いが鎮まってくるにつれ、細かい粉のようなものになっていきます。
真皮には皮膚の張力を支えるコラーゲン繊維が分布し、体の輪郭・形状を維持しています。
皮下組織は神経・血管・結合組織が豊富で、脂肪を合成・貯蔵しています。
犬の皮膚はヒトの皮膚と違って表皮が薄く、アポクリン汗腺が主であること、毛包から複数の毛が生じることなどが違いとしてあげられます。
アトピーと皮膚の乾燥の関係
アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥とバリアー機能の異常が関係していると言われています。
「皮膚のバリアー機能」とは、体内の水分が蒸発しないように体の内部に留めておく機能および、外界の異物が体内に侵入しないよう防御する機能のことです。
これが侵されてしまうと皮膚は乾燥してしまいますし、外部からの刺激によって炎症を起こしてしまう結果となります。
さらにアトピー性皮膚炎は、皮膚の保湿に関わるセラミドという成分が減少してしまっていることも原因の一つであると考えられています。
そのため乾燥を防ぐと共にセラミドも補ってあげることが大切になってきます。
セラミドによる保湿が効果的
例を挙げると、日本の理化学研究所がマウスを対象として行った調査では、ただ単にワセリンを塗っただけでも、症状の改善が見られたそうです。
セラミドは表皮の一番上の層である角質層に存在する保湿成分です。
そのため肌に塗っても浸透出来る可能性があり、非常に高い保湿効果が期待出来るとされています。
さらに、元々、肌の角質層に含まれている成分ですので、アトピーのような皮膚が敏感になっているものに対しても使用できるのです。
強い保湿力と安全性を兼ね備えたセラミドは優秀な保湿成分として、アトピー性皮膚炎の強い味方になってくれるのではないでしょうか?
乾燥を予防するにはシャンプーが重要
セラミドの配合されたシャンプーやサプリメントが、犬用にも販売されています。
特に私がお勧めするのはシャンプーです。
手の上でキメの細かい泡を作ってあげてから、優しくマッサージをするように体を洗ってあげて下さい。
その際、ゴシゴシ擦らないように注意して下さいね。冬場などは加湿器などを使ってあげるのも、乾燥を防ぐ方法の一つです。
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